2016/08/06 (Sat) タナタロウ③/スロークランクベイト
「タナタロウは何を狙ったクランクベイトなのか」
今回は、書かねばと思いつつ後回しになっていたこの話をしたいと思います。

IMG_5628.jpg
(鋭意製作中の3色。もうしばらくお待ちください。)

今年の5月、毎年恒例のチームトーホク春合宿@福島に参加してきました。
丸3日間の釣り三昧。
その時に何人かから言われた事があります。
「ユキトモさん、巻くの遅いですね」

つい最近も、知人と釣りに行ったときに同じ事を言われました。
タナタロウを使う時、私はそのほとんどの時間をスローリトリーブで釣っています。

何故スローなのか。
少し寄り道になりますが、スローリトリーブに至った根っこの話をします。

もうずいぶん前になりますが「バス釣りはなぜワームが主流か」という記事を書きました。
ざっくり言うと、ブラックバスは障害物依存症であり、そういうややこしい場所を攻めるにはトラブルや根掛かりの少ないワームが使われるのが自然の成り行き、という話です。

ワームが主流になる理由を、もう一つ挙げます。
それは「ブラックバスはゆっくり動くものが好き」という事です。
ルアーを細かくスローに動かす事が得意で、止めていても柔らかいが故にバイトを誘ってくれるワームは、このバスの習性にマッチしています。
ハードベイトも、ここ数年はいかにスローで動くかがキーになっていますよね。
羽物(クローラーベイト)で言えば、アベンタクローラーやダッジがそう。
シンキングダブルスイッシャーの代表作、ステルスペッパーもそう。
虫系ルアーも然り。
ビッグベイトも、スイッチを入れるために瞬間的に早い動きを出したりもしますが、食わせるためにはラインテンションを抜きますよね。
逆に言えば、餌のごとく釣れるカットテールだって、クランクベイトのように巻いていたらバイトは半減するでしょう。

もちろん例外はたくさんあります。
が、ブラックバスがゆっくり動くものに興味を示す時間が長いのは間違いないと思います。

私がタナタロウをスローリトリーブで使うのも、結局はクランクベイトだって同じだなと思うようになったからです。
タナタロウをゆっくり巻くと、ギルも子バスも、なんならオイカワなんかの日本の淡水魚まで、ワラワラと後ろをついてくる事が良くあります。
ところがスピードを上げると、とたんに付いて来なくなる。
こういうのを見ると、水中で「遅い」というのは「弱い」とイコールなんじゃないかと思ってしまいます。
弱い奴にちょっかいを出していると言いますか。

実際、ルアーを見ながらゆっくり巻いていると、魚からの反応は明らかに多いですよ。
こういう経験も踏まえて、タナタロウにはスローリトリーブで反応の良かったセッティングを施しています。

サイズ感の話をすると、タナタロウは長さ58ミリ、重さ約10グラムのどちらかと言うと小型のクランクベイトに入ります。

冒頭でも出てきましたが、タナタロウはチームトーホクの春合宿でビッグバスを仕留めるために作り込んでいったという経緯があります。
水質がクリア気味な春のシャロー×湖面は穏やかというシチュエーションでは、着水音を極力抑えつつ、できるだけバスからのディスタンスを取りたいんです。
その落としどころとして、このサイズ感となりました。

IMG_3851.jpg
テスト初期に出たスモールマウスの54センチ2550グラム。

アクションは強すぎず弱すぎず、ウォブルもロールも半々くらいというど真ん中。
鋼派が開催される新利根川でも、アツタ名人にずいぶん試してもらって、ある種特徴のないこのアクションが濁り水でも安定しているという事が掴めました。
ちなみにアツタ名人もスローリトリーブで釣る事が多いという話です。

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7月に報告があった新利根川フィッシュ!

開発のスタートは春のシャローに差した魚を狙うというスタンダードなコンセプトでしたが、昨年は真夏のスローリトリーブも効果的だという事が判明。
春、秋は基本的にボトムを意識して(ボトムすれすれを中心にして)釣りますが、夏だけは水面を意識してルアーを通します。
これは単純に暑くて浮いている魚が多い時期だという事と、食い上げてくれる魚の割合も増えるからです。

201508152.jpg
昨夏、トロトロと中層を巻いて食わせた一匹。
水面を意識するといっても、ウェイクベイトのように波を立てて釣るわけではありません。
水面下50センチから1メーターくらいを中心に、中層を釣るという事です。


さてさて。
タナタロウがどんなクランクベイトなのか、これで少しはイメージを掴んでもらえたでしょうか?
いろいろ理屈を言いましたが、今日はこれだけ覚えて帰ってください。

「ゆっくり巻こう、タナタロウ!」
タナタロウはスロークランクベイトです。

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