2010/01/25 (Mon) 人の間をぴょんぴょんぴょん
山陽新聞朝刊に勝間和代の新刊の書評がありました。
私は彼女の「効率が10倍アップする新・知的生産術」と「断る力」という2冊を読んだことがあります。
効率が悪く、ノーと言えない私はこれだ!と思って勇んでページをめくりましたが、個人的にやる気が湧き上がる本ではありませんでした。
書評の中で、私がワイドショー的に気になったのは「香山リカ」が「勝間和代を目指さない」という文章を以前書いていて、今回の新刊はそのアンサーブックだという件です。

香山リカについては新聞紙面くらいでしか読んだ事がありませんが、「バリバリ頑張って頑張って頑張りぬく」勝間和代に対して、「ま、そこそこでいいじゃん」というスタンスの人のようです。書評ではそう読めました。

たぶん私は香山リカ寄りの人間ですが、ここではどちらが自分につきづきしいかは問題ではありません。
私には二人のやり取りがとても「健全」に見えたんです。
それは、ノンフィクションの現場では今日も民主主義が機能していると感じられたからかもしれません。

少し前からよく耳にするようになった2大政党制の在り方というのは、ある意味「香山リカVS勝間和代」的な事にあるように思います。
どうやったら人間が上手くいくかについての意見が対立する者同士が、互いに意見を言い、なぜそういう意見になるのかを互いに明らかにする。
互いの妥協点を具体的にして、現実の解決策を探る。
超政治素人の私は、そういう手続きを丁寧に踏むことがデモクラシーだと思っていますが、それがきちんと機能している現場を見ると何だか愛おしくさえあります。
それは、他人のことを尊重していると感じられるからだ思います。

鳩山さんが脱税したとか、麻生さんが漢字が読めないとか、小沢さんが虚偽記入したとかしないとか、裏献金問題で攻勢に転じるとか、そういうことを日本のトップが言い合っているのを見ると、とても他人のことを尊重しているようには思えません。

多くの他人にとって切実な問題、基地原発経済エトセトラがゴロゴロしている最中で、内輪の問題に時間を掛けないで欲しい。
マニフェストが少々ブレても良いし、漢字が読めなくても良いし、私腹を肥やしたって良いから、どうすれば対立する人間同士がうまく暮らしていけるのかを考えて欲しい。
彼らの射程があまりに近いように思えて、せつせつ切ない今日この頃です。

ええと、なんで私がこんなポリティカルな話をしているかというと、これは完全に太田光の影響です。
図書館で福岡伸一先生の本を借りようと思ってウロウロしていたら、たまたま「太田光」の名前が目に入り、お、と思って手に取ると装丁はかわいいし、前書きも愉快だったので借りてみたら、ほとんど内容は「戦争のこと」でした。
私はNHKでやっている爆問学問という番組を見ますが、太田さんは話が息詰まるほどシリアスになっても、むしろギリギリまで息が詰まった時にこそ、必ずボケます。
ゲストの先生を良い意味で愚弄した後に、話が二転三転とドライブする様が私にはたまりません。
ところが、今回初めて借りた「トリックスターから、空へ」という本ではずぅぅっとシリアスなまま本が進んでいくんです。
テレビにおけるキャラクターと、本における其れのギャップに揺さぶられて、柄にも無く政治について考えてしまったという訳です。
うぐ、やられた。

そういえば以前の爆問学問、20世紀少年の浦沢直樹がゲストだった放送で、
「俺は漫才ばっかりやってたら息苦しくなるから、文章も書くしラジオもバラエティーもやるけど、他の展開は考えないの?」
というようなことを太田光が言いました。

それを受けて浦沢直樹は、
「僕の得意技は漫画で、それに飽きていないのは言われてみれば凄いね」
と応えました。

意見もやり方も異なりますが、私はどちらの作品も大好きです。

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